立山式ドッジボール大会(スポレクの報告)

2023年6月12日月曜日

⑤スポーツ ⑦子ども

5月20日(土) 

子育連では西戸崎小学校に於いて『立山式ドッジボール』大会を開催しました。

 

実は、西戸崎校区では数年前からドッジボール大会を行っておりませんでした。

従来の硬く重たいボールでは怪我が多く、低学年は参加させられないなど解決すべき課題が多かった為です。

 

小学校の会議に参加した際、先生が考案された軽くて柔らかいボールを2つ使う『立山式ドッジ』を行っているとの話を聞き付けました。

 



従来ボールの半分の重さ、表面もフワフワのスポンジで出来ており、当たっても痛くない。

ボールが2個あるので得意な子だけがボールを独占するという状態が発生しにくい。

高学年以上が力一杯なげると空気抵抗で軌道が変化するので取りづらい。

従来型のドッジとは異なるゲーム性で楽しめる。

 

先生としては親子ドッジなどやってみたいのだけれど・・・学校行事としては枠の問題などで中々難しい。

そんなお話を聞き、じゃあ子育連でやってみようと。

 

 


しかし、中2以上の子や大人は誰も立山式ドッジをしたことが無く、

軽いボールで本当に面白いのか❓ 

審判は出来るのか 

など判らないことばかり。

そこで5月10日の夜、中学生や晴れたら良いね(おやじの会)の大人など40人以上に集まってもらいシミュレーションを行いました。

 

150g210g310gと3種類のボールを試し、基本的に150gを2個、高学年や大人の試合には210gを混ぜてみようという話になりました。

また立山式だけでなく王様ドッジや低学年向けにコートサイズを小さくしたドッジボールを行う方法も検討。

みな遅い時間まで汗だくで取り組んでくれました。



 


開催当日は、受付時に各学年毎のクジ引き

オレンジとグリーンの腕輪を付け、2チームに分かれてもらいました。

低学年向けの試合や王様ドッジ・中学生以上のボランティアマッチなど計8試合ほど行い、その中で最低2試合は出られるようチームで相談。

 

メインの司会は大学生や専門学校生、審判は大学生と中学生がやってくれました。

去年まで6年生で子ども会議に来てた子が今年は頼れるお兄さんとして審判をしている、感慨深いものがあります。

 

 



司会の大学生が話はじめても、暫く子どもたちはお喋りを続けています。

すると大学生が『6年生、周りを静かにさせて』と明るくお願いしました。

役割を与えられた6年生たちは『おまえら静かにしろって!』と周囲に促していきます。

これには舌を巻きました。

私だったら大きな声で『ハイ!静かに!』と上から押さえつけていたと思います。

 


 

競技が始まりました!

線審はPTAや晴れたら良いねのお父さんたちが引き受けてくれました。

ドッジ用のフラッグを使わず、通学見守り時の旗や幟で盛り上げるのが地域色あって逆に良かったです。

校長先生、教頭先生も競技に参戦!

子どもたちと一緒にボールから逃げ回ってくださいました。

 


 

中3男子が着ぐるみで応援席を盛り上げます。

開会式で彼らが飛び出してくると、子どもたちのテンション爆上り!

試合に出ていない間も恐竜にしがみついてくる小さな子たちが沢山いて、楽しそうでした。

 

BGMとして聴きたい曲を中3男子が会場で訊いて廻り、そのリクエストをインカムを使って音響担当の高校生へ伝え、Spotifyで体育館スピーカーから流すという演出をやってみました。

途中で高学年の女の子が低学年男子の手を引きながら中3DJの元へやってきて『この子が聴きたい歌があるそうです!お願いします!』と言ってるのを目撃し、予想以上に良い取り組みだったと思いました。

 

このインカムトランシーバーについては裏話があります。

企画会議の際に大学生が

『当日の連絡手段はスマホですか?子どもたちが頑張っている前で大人たちがスマホばかり気にしている、そんな姿は良くないと思います!トランシーバーを買えませんか?』と提案してきたのです。

これには痺れました。

 

今までも『トランシーバーがあったら楽だよね』との声が大人から上がったことはありましたが、子どもの気持ちを考えるという視点での意見は初めてでした。

こんな素晴らしいプレゼンをされたら『そうだな!買おう!』と言うしかないです。

山笠や納涼祭でも使えますし、防水型の物を主審・DJ・音響の3台購入しました。

 

 



以前は親が役員を持ち回りで引き受けるのが行事参加の条件でした。

しかし3年生以下では4割の子どもが学童保育に通っている現状、従来の規定では参加できない子どもが多すぎます。

西戸崎では校区に住む児童なら誰でも参加できるようにしました。

 

今回はじめて学童保育から参加児童を引率し、終了後にはリストを用いて点呼、ルームへ送り届けました。

下手に大人は付き添わず、完全に中学女子へお任せしました。

目を放さず安全確認をし、子どもたちを引率。

受付も中学生たちが手分けしてやってくれました。

 


 

本行事は西戸崎在住の大学生が企画段階から協力してくれました。

中学校でボランティアを募り、LINE交換をしなくともやり取りが出来るOpenChatに会議室を設け、そのチャットルームを使って中学生・高校生たちと役割分担や協力日時の調整を行ってくれました。

 

当日の役割分担、進行台本、場面毎のBGM音量計画、全て学生たちが事前にOpenChatを用いて作成。

大人スタッフもチャットに参加されますか?と大学生から確認がありましたが、不要なマイクロマネージメントは避け、任せることにしました。

ひとつお願いしたのは、ルール決定や役割分担の部分では一方的に決定を伝えるのではなく、中学生たちに投げ掛け、彼らの意見を反映させること!

また全くの投げっぱなしではなく、もしチャット内が上手くいかず不穏な空気になったら報告するよう別の高校生に言い含めておりました。

全くの杞憂でしたが。

 

 


 

設営や片付けは、来場されていた保護者や中学生ボランティアたちに手伝ってもらい皆で行いました。

大人たちが『これ何処に運ぶんかね?』と戸惑っていると

『緑のマークが付いてるからあっち側です!』と中学生たちが指示。

さすがに詳しいです。

 

終了後、学生用OpenChatにて感想を募ってくれました。

ここに書かれているよう、中高生からは大学生や専門学校生のお兄さんお姉さんが眩しく見えたことでしょう。



 

口頭で伝えてくれた感想として

『普段まじわることのない世代が、助け合ってお互いに感謝したりできる良いイベントだったと思います。

学生を労働力として集め、楽しいと思えないことをさせたらヤリガイ搾取になってしまうので、今回みたいに参加したみんなが楽しかったと思える内容にしないといけないなと思いました』

こんなことを言ってきた学生もいました。

 

 



閉会後の記念写真。顔が判らないよう加工をしていますが、それでも盛り上がった雰囲気、一体感が伝わるのではないかと思います。

 

協力いただいた地域の皆さま、学生のみんな、お陰様で素晴らしい行事となりました。

この場を借りて御礼申し上げます。